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血圧はただ下げればよいのではなく臓器障害を抑制することが大事です。
琉球大学病院 第三内科 腎・高血圧グループ 助教
座間味 亮 RYO ZAMAMI
#01高血圧
高血圧は有病率が高く、適切な診断と治療が重要です。副腎や腎臓などの異常による二次性高血圧の頻度が多いこともわかってきています。
また、循環器疾患(脳卒中、心臓病)や腎疾患のもっとも重要な危険因子です。
高血圧を治療することで、心血管・腎合併症の発症を大幅に減少させることができます。
当科では、高血圧専門医・指導医のもと、高血圧を中心とした生活習慣病診療や研究を精力的に行なっています。
血圧は、ただ下げればよいのではなく、有効に臓器障害を抑制する薬物の選択や副作用を最少とするための投与法の選択が必要です。
第三代教授の大屋は、我が国の高血圧治療ガイドライン2025の作成者代表者です。
研究面では、関連施設の先生方との共同で、高血圧に関する臨床疫学研究を数多く発表しています。教室の伝統である神経性循環調節や高血圧性臓器障害などの研究を継続して行なっています。
#02腎臓
基礎的な腎生理の理解のもと臨床症候、検査所見から病態を予測し、積極的に形態的な裏づけを加えて個々の症例に最適な治療戦略を立てています(年間70例程度の腎生検を行っています)。病名ではなく、個々の患者の病態に基づいて治療を行なうことが最大の治療効果を得るために最も重要なことだと考えています。具体的には、患者毎に1) 腎障害をもたらす原因疾患、2)腎障害進展の 2つのcommon pathway 糸球体高血圧と虚血、3)腎機能低下に関連した様々な症候や検査値異常の3つのレイヤーに関して評価を行い、その評価に基づいて個別に最適化された診療を展開しています。オーソドックスですが常に一定の系統だったアプローチを実践する事で論理的な思考過程に基づいた診療が行えると考えています。 研究面でも上記の糸球体高血圧と虚血の病態をもたらす腎小細動脈硬化症に焦点を当て、病理学的評価と臨床的意義について継続して検討を行い数多くの論文発表を行ってきました。最近、これまでの研究内容をreview論文としてまとめHeterogenous afferent arteriolopathyという新たな概念を提唱しています。
オーソドックスですが常に一定の系統だったアプローチを実践する事で論理的な思考過程に基づいた診療が行えると考えています。
教育に関しては、症例ごとに病理標本を担当医とともに観察し、マンツーマンで腎病理診断の指導を行ったり、病態に関してディスカッションすることで腎臓内科医に必要な病態の見方や治療の考え方、主要疾患の診療の実践的なアプローチ法を身につける事ができます。
さらに、伝統的に高血圧診療に力を入れてきたこともあり論理的かつ実践的な降圧薬の使用法をマスターし腎臓内科医として大きな武器を身につける事ができる点も大きな特徴の一つです。様々な腎疾患で非常に高い確率で尿所見の寛解を達成できているのも降圧薬の使用法に様々な工夫を凝らしているからだと考えています。また、日々の臨床の課題を取り上げて研究を行い臨床で必要とされる実践的なエビデンスを創出することを積極的に行っています。
将来どこでも通用する腎臓内科医としての実力をじっくりと勉強して培いたいと考えている初期、後期研修医の方々にぜひ入局していただきたいと考えています。
琉球大学病院へのアクセス
琉球大学病院 第三内科
〒903-0215 沖縄県中頭郡西原町字上原207番地